8/26(金)、ニューヨーク州ヨークタウン・ハイツにある、IBMの研究部門の本社であるThomas J. Watson ResearchCenter(以下ワトソン研究所)を訪問させていただきました。
以前FJMNメンバーが参加した人工知能入門セミナーのスピーカーで、ワトソン研究所に勤めていらっしゃる鈴村豊太郎さんのご厚意で、なんと3時間も私たちのためにお時間を割いてくださり、ワトソン研究所での研究内容の説明や、施設の紹介をしてくださいました!
ハードウェア、ソフトウェアの研究から、OSやサーバのようなシステム関連の研究、さらにはビジネスモデルやコンサルティングのサービス業の研究など、IBM本社での研究内容は多岐に渡っています。
今回、鈴村さんから人工知能を入門レベルで簡単に説明していただき、その後にはなんとIBMに勤めていらっしゃる4名の研究者の方々が私たちのために研究紹介をしてくださいました。
画像の顔認証システムやクラウド上でアプリを作成・管理できる「Bluemix」、言語学に人工知能の技術が合わさった自然言語処理(Natural Language Processing)、機械での翻訳技術(Machine Translation)の技術を紹介してくださり、さらには日本でもSoftbankをはじめ実用化されている感情認識ヒューマノイドロボット「Pepper」や小型ヒューマノイドロボット「Nao」の実演もしていただきました!
ワトソン研究所の最先端を目の前で見ることできが、一同大興奮でした。
近い将来劇的に私たちの生活が変わるであろうと確信しました。
施設紹介では、なんとアメリカの人気クイズ番組「jeopardy!」で一躍有名となった認知型コンピューターロボット「ワトソン」の裏側を見せていただきました!人の言葉を自然言語処理の技術で理解し、ビッグデータ分析の技術で質問の答えを導き出すことのできるワトソンのシステム。「Cognitive Computing System」と定義されているこのシステムは、今後医療の未来を変えると言われていて、今最も注目されている技術の一つです。
最後には質疑応答の時間も設けていただき、専門的な質問から少しプライベートな質問まで一つ一つ丁寧に答えてくださいました。鈴村さんが仰っていた中で印象に残っているのは、「研究者が興味があるのは問題を解決すること自体ではなく、その技術を汎用すること」。鈴村さんのこの一言で、研究者の方々の研究に対する志の強さを感じました。
今回、もう二度とないかもしれない貴重な経験をさせていただきました。
研究のレベルの高さから、名前だけ聞くと私たちからかけ離れているように思えるかもしれません。しかし内容を知ると私たちの生活に直結しているものばかりで、全てが興味深いものです。
IBMの研究がどれだけ素晴らしいかを、若手にもっと伝えていく必要性を感じました。
(文責:大森汐莉)